「発達障害」や「ADHD」という単語を、目にしたり、耳にしたりすることがここ数年で急に多くなったなあ、という印象があります。一種の「ブーム」みたいな面もあるかもしれません。
twitterのタイムラインに「ADHDかどうかの簡易チェック」みたいなものが流れてくると、大量に「まさに私のこと!」「なんという俺」みたいなリツイートが溢れかえるのを見てると「実は自分もそうなんじゃないか?」と思ってる人も多いんじゃないでしょうか。
2021/02/28 追記
twitterでアンケートをとったところ、約34%の方が「診断は受けていないがADHDだと思っている」という回答が得られました。(回答数:1,668人)
【アンケート】
— ねんざB (@nenzab) February 26, 2021
答えても良いよ、という方、ご自身について回答をおねがいします。(回答の内容は他人にはわかりません)
私は・・・
ぼく自身も思い当たるフシがあり、改善できるものなら改善したいなあという「生きづらさ」みたいなものは抱えています。
いや、みんなそうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。他人のことはわかりません。
「発達障害」に関しての本をあれこれ読む
自分ももしかしたら、というのと、単純に興味があったので、大人の「発達障害」に関する書籍なども数冊読んでみました。
大人の「発達障害」の方によく見られることとして、ざっくりですが
・忘れ物をしたり、物をなくしたりするのが非常に多い
・気持ちを抑えられず、いつも衝動的に行動してしまう
・計画を立てて物事を進めたり、片付けなどが苦手
・落ち着きがない、多動。
みたいなことが書いてあり、「ああ、やっぱり自分はそうなのかもしれないな」と思うところが多かったです。
自宅の中ですぐ物をなくすし、コンビニやスーパーに行くと、毎回、乗っていった自転車を忘れて歩いて帰ってきてしまう。
将来のことを考えるのが苦手、何でも先延ばしで、あとから取り返せないことも多い。
街を歩いていても常にいろんなものに目が止まり、キョロキョロしてしまう。(おかげで街のおかしな風景とかを発見することが多いのかもしれませんが)
まあ、あくまで自分でそう思っているだけかもしれませんし、そんな感じで興味を持って本を読んだりはしつつも、それ以上のことは特に何もしていませんでした。
一度、病院に行って診断を受けてみようかな、と思ったことはありましたが、どこに行けば良いのかもよくわからないまま放ったらかしていました。そのうち、病院行こうかな、っておもったことも忘れてました。
で、今年に入って、この「大人のADHD ワークブック」というのを読みました。
こちらの本の頭の方に「どうやって病院を探せばいい?」という章があったんですよね。それで、
「あ。じゃあこうやって病院探して、一度診断を受けてみよう」
と思い至り、自宅から通いやすい心療内科を探して予約、実際にいってみたんです。
これは、そんな日記というか、レポートみたいなブログです。
まずは時間をかけて問診。
かかった病院では、最初にネットでも配布されているようなADHD診断チェックみたいなものを何枚かの紙でやりました。
自分に当てはまるものをチェックしたり、10段階でどれがより近い、みたいな感じのものです。問診票みたいな感じで、自分が困っている、気になっている、ということを、あれこれと記述する項目とかもありました。
続けて、カウンセラーみたいな方と一対一で、記入した内容について掘り下げていく時間がありました。自分が何に困っているのか。自分はどういう傾向がありそうか。
これまでの経歴や、子供の頃の様子について、などなど、30分〜1時間くらい話した気がします。
続いて実際にその病院の医師の方と面談。
ここでもまた、かんたんなチェックシートみたいなものを記入しました。そして、先程のカウンセリングの内容、および、記入したシートの内容について、あれこれとお話しました。
面談してくださった先生の結論としては、あなたは「大人の発達障害」の傾向が強くみられますね、ということでした。
とはいえ、何かを物理的に計測したわけでもないし、こちらが嘘をついたり誇張して話すことだってあるだろうから、問診で「発達障害」と診断されたところで、ぼく自身はいまいち実感がわきませんでした。
「へえ、やっぱりそうなのかもしれないんだな」くらいの感覚です。
舐めればわかる「リトマス試験紙」、みたいなものがあればいいのに。
薬の服用で改善されるか
初回の診療では、気が散ってしまうのには、こうしたほうが良いですよ、などと、生活する上でのアドバイスなどをいくつか提案していただきました。
また、ADHDは薬の服用で状態が改善されるケースが非常に多いということで、しばらく薬を服用していくことになりました。
処方されたのは、「アトモキセチン」というもので、1日1回、10mg飲むことになりました。「ストラテラ」のジェネリック医薬品だそうです。
ただ、成人の場合、アトモキセチンは1日40mg以上を服用するのが通常のようです。
最初は少量からスタートし、副作用が出ないのを確認しながら、徐々に増やしていきましょう、という話でした。10mgという量は、子供が治療のために服用する量らしいです。
これを書いている今は、服用から1ヶ月経っていて、アトモキセチン10mg→25mgに増量したのですが、自分の中で大きくなにかが変わった、という印象はありません。副作用なのか、飲んで数時間後に眠くなることはけっこうあります。
もしかしたら、自分はそう診断されたものの、本当は「発達障害」ではなかったり、薬も自分には効かなかった、みたいな結末もあるかもしれません。薬剤の服用で自分にとって良い効果が見られれば御の字だな、くらいの気持ちでいます。
薬代も1ヶ月で2,000円もかかってないレベルなので、金銭的な負担もほぼ感じていません。(保険適用です)
まだ薬の量も少量だし、効果が出るまでに1〜2ヶ月かかる人もいるそうなので、気長に付き合っていくつもりです。
いろんな「ライフハック」で生きづらさを解消?
「発達障害」については、薬物療法以外には「環境を調整」して、生きづらさを解消するというアプローチがあるそうです。
実際、ぼく自身はこれまでいろいろ生きづらいなと思うことはあれど、本で学んだり、ネットで検索したりして、いろいろなライフハックをつかって生きやすくなるための努力はしてきたな、という自負はあります。もちろん、うまくいってるものもあれば、解消できていないものも多いのですが、なるほど自分なりに対処してたんだなという感想です。
発達障害の当事者の方が書かれた、生きづらさを解消するための書籍もいろいろ出ているので、環境を変えて生きづらさを解消したい、という方は読んでみるといいかもしれません。
上の二冊は、ぼくも病院にかかるより前に読みました。
すでに実践しているテクニックもいくつかありましたが、「なるほど、これ採り入れると良さそうだ」みたいなものがいくつもあったので、読んでみてよかったです。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
かかった病院では、その傾向が強いと言われましたが、正直、自分が「発達障害」「ADHD」なのかどうかはやっぱりよくわかりません。自称ADHDなだけかもしれません。
が、そうだったとしても、いま感じている日々の生きづらさが解消されたら、生活がしやすくなったら、それはいいことだ、と思ったんですよね。
ぼくのことを知っている友人からは
「あなたは発達障害ではないと思うよ」
とか
「ああ、その話を聞くと、たしかにADHDっぽいよね。」
と、いろいろ言われます。でも、自分の生きづらさは自分にしかわからないってことが多いんじゃないでしょうかね。
上述したようにしばらく薬物療法などを続けていこうと思っています。また何かしばらくして変化があったりしたら、ブログに日記?として記録・レポートしておこうかな、と思っています。
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